君の肌を壊す夜



「…大翔は?」


「…兄さんは帰ったよ」


「なんで?」


「なんでって…」



大翔があそこにいたのは、あたしがスーツのポケットに写真を入れたからだ。



写真を見てすぐに駆け付けてくれたに違いない。


あたしに…


何かを伝えるために。



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