君の肌を壊す夜



「…なんで兄さんの事ばかり考えるの?」


「…婚約者だもの。当たり前よ」


「…兄さんはあなたを愛してないのに?」


「…まだ、大翔の口から直接聞いたわけじゃないっ」


焦る気持ちで声をあげると唇に激しい痛みが走った。


「痛っ…」


「…貴女だって兄さんを愛してるわけじゃない。」


「…何言ってるの」


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