君の肌を壊す夜



「貴女は…悪魔だよ。

兄さんを愛してるって泣きながら

貴女を愛してる俺の心を離してくれないんだから。」


優貴の指があたしの唇に触れる。


「…無意識にとった行動だったとしても

あの土壇場で貴女が選んだのは俺なんだ…」


そう呟いた彼の声が悲しいくらい胸の奥に滲みていく。



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