君の肌を壊す夜



「…なんで?

知ってるの?」




この事は、大翔にも言ってない。


知ってるのはあたしの身内と一部の人間だけのはずだ。




「貴女は…

俺を消したんだ…っ!!」


大人の男の人が


涙を隠す事もしないで泣いているのをあたしは生まれて初めて見た。




あたしの記憶障害は事故による心因性の物だと知らされていた。



< 92 / 250 >

この作品をシェア

pagetop