君の肌を壊す夜



「…貴女は自分の事なのに何も知らないんだね?

兄さんだって…知ってるはずだよ?

貴女に抜け落ちた記憶がある事を…」



「そ、そんな事あるわけない…」



そんな事があるはずがない。


だって大翔と出会ったのは偶然…だもの。



身体が小刻みに震え出す。



そんな時、あたしの携帯が幸せ一杯のウェディングソングを奏でた。



この着信音は…大翔。



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