見つめて、恋して振り向いて
「加菜恵〜ごめん!」
「遅かったね」
「課題してたら遅くなった」
「そっか。ま、行こっか」
「うん!」
それから塾に行き2時間勉強を先生に教わった。
塾も普通に勉強して帰るだけだと私はこの時いつも思ってた。
だけど…
これからの事、そうはいかなかったんだよね。
「ふぅ。終わったねぇ」
「うん」
「塾って疲れるわ」
加菜恵はいつも塾が終わるとあぁだこうだ言う。
「ま、いいじゃん!
分からないままテストで赤点採るよりはさ」
「ははっ、お前が言うなぁ〜」
そう言い合いをしながら私と加菜恵は塾をあとにした。
自転車置き場から離れる時、後ろを通ってまた帰る人物が居たとは知らずに…。