キミがいた夏~最後の約束~



From: 長谷川美鈴

sub : ありかとう
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きようはほんとうにありか
とうこれからもよろしくく

  ----END----

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「「「ぶーっ!!!」」」



一同爆笑



「だってしょうがないでしょ…初メールだよ…人生初めてなんだから…」


「あ~もういい、やめてやめて!お腹痛いわぁ~『よろしくく』って!」


綾香が涙を浮かべながら爆笑している


都さんに至っては笑い声が出ていない


トビーさんは、もう笑いを噛み殺すのはやめたようだ



「小文字の出し方わかんないし…濁点わかんないし…漢字に変換できてないだけでしょ…」


私は致命的ミスを事も無げにブツブツ言っていたけれど誰も聞いていない


チラリと先輩を見るとやれやれという感じで席に戻って行くのが見えた



席に着いてこちらに向くと

「今後のメールに期待します」

っと言うので私も

「がんばります」

っと答えた



そうして私の携帯電話には綾香、トビーさん、都さんを新たに含めた4人の番号とアドレスが納められた


「うん満足」


登録人数4人で満足している私を、またみんなで微笑ましそうに見ている



4人ってそんなに少ないかな?

まあ少ないよね


そんなことを考えていると、不意にあることが気になる


先輩の携帯電話、何人の番号とアドレスを登録してるのかな?


そんなことを考えるとものすごく気になってしまう



するとそんな疑問を都さんも抱いたのか、絶妙のタイミングで橘先輩に質問してくれた



「渚、あんた何人登録してんの?」








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