キミがいた夏~最後の約束~




何なの?


意味がさっぱりわからないんだけど…


そう思って前を向くと、希美ちゃんがドールスマイルで微笑んでいた



!?

まだいたんですね!



希美ちゃんは最初に来たときとは違う、とても人なつっこい笑顔を見せて


「美鈴様が渚様をお変えになったんですね、ありがとうございます」


そう改まって私に言った


私はなんだか気恥ずかしくなった


私はそんな大層な人間じゃない


それにそれはたまたまで、もしかすると同情かもしれないのに



「私は何も…私が橘先輩に助けてもらったぐらいで…」


「いいえ、私はあなたのような存在をお待ちしておりましたのよ」


私は希美ちゃんの顔を見る


その顔を見てると『今の私で大丈夫』そんな気にさせられる



「ありがとう…」


私は希美ちゃんに思わずお礼を言うと
それを聞いて希美ちゃんも満足したのかお店から、またお上品に出ていった



なんか…今日は本当にすごい日だったな…


私は皆が出ていったドアを見つめながら…


一気に起こった出来事にボーッとしていた


すると…




「美鈴…」



そんな声がして振り向くと、そこには綾香とトビーさんがいて



「え?あれ?いつからそこに?」



聞くと、オールスターのメンツに恐れをなして出てこれなかったと言った







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