キミがいた夏~最後の約束~




夕方━━



休憩に行こうと思ったら、そのままあがっていいと言われたので、お言葉に甘えることにした


そして一旦、自分の部屋に戻ってタオルを取ると
橘先輩を探しに海に来ていた


でも探すまでもない


直ぐにわかる


一際目立ったその姿にすぐに釘付けになる


橘先輩は海の中で波と格闘していた


波が来るごとにしなやかに、そして軽やかにしなる体


夕陽に照らされて
とても綺麗で目が離せなくなる


そうして何分かその場で立って見ていた


少し強い風が、私の髪とワンピースの裾を後ろになびかせる


しばらくすると海から橘先輩がチョコブラウンの髪をかきあげながら上がってくるのが見えた


私は持ってきていたタオルを先輩に渡す


橘先輩はそれを受け取りながら満面の笑みを私に向けると


「あ~気持ちぃ~!今日は風があるから最高!」


そう言って私の隣に座りながらボディースーツの上だけを脱いで腰の辺りにたれさげる


私は橘先輩の綺麗な体が顕になるのにドキドキしながら目をそらし、続けてその場に屈み込んだ


そして橘先輩の方をチラリと見たら、先輩も私の方を見ていた





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