キミがいた夏~最後の約束~
「仲がいいっていうか…まあ、もうずいぶん昔のことだけど…」
「うん」
「あいつ小学校の時にいじめみたいなのにあっててさ…まああの容姿としゃべり方だろ?」
まあ、確かに…突っ込みどころ満載でいじりたくなる気持ちはわからないでもない
「んで、俺がたまたま希美が女集団に囲まれてるとこに通りかかってさ…」
『お前ら、何やってんの?そういうつまんねーことする奴、大っきれ~』
「そう言って去って行った、ただそれだけ」
橘先輩は事も無げにそう言うと
「なんかそれからいじめが収まったとか言って、不思議なこともあるもんだな~
んでそれから希美が俺になついちゃって…」
でもそれってわかる
橘先輩はきっと小学校の時もこの調子でアイドルだったのは間違いない
そんな人に『大っ嫌い』と言われた時の女の子達の衝撃…
私はそのことを考えながら苦笑する
「美鈴は希美に認めてもらえた?」