キミがいた夏~最後の約束~



暗闇の中、時おり上がる花火の光を頼りに
3人の男の様子を伺う


「もういいじゃんよぉ~金貰ったんだから他当たろうぜ~」


私に最初に声を掛けてきた男がそう言うと、もう一方にいた男も同じようなことを言う


「ホントによぉ~…あ~あ、花火始まっちまったじゃねーかよ」



でも真ん中でジュースを被った男だけは違う


必要に2人に食い下がっている



「うるせー!俺は頭にきてんだ!!」


そう言って橘先輩を睨みながら


「橘ってどっかで聞いた名前と思ったら…」



え…?


怒っているのはジュースのことでは無さそうだ



「俺の女がこいつに持ってかれたんだよ…許せねえ…」



そう言って橘先輩を憎しみのこもった目で睨み続けている



女…?


何をいっているの?





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