キミがいた夏~最後の約束~
ベットには静かな寝息をたてて眠る橘先輩の姿
「何でこんなことに…」
そう呟くトビーさんはひどく疲れた顔をしていた
それもそのはずで、ここのところ忙しくて休みもとっていないはずだ
それなのにこんなことになって、こんなところまで呼び出して…
「すみません…私のせいです…」
「え……?」
不思議そうな顔をするトビーさんに私は再び言葉を続けた
「私がいたから…」
何度考えてみても
原因はそれしか、それ以外みつからないから
「違う……」
え…!?
その掠れた声にハッとして顔を上げると、橘先輩が目を覚まして起き上がろうとしているのが目に入った
「っててて……!」
「ちょっと!橘先輩…!起きたらダメ…」
私が橘先輩に近づくと、先輩は私の腕を引き寄せて
「勘違いするなよ…これは美鈴のせいじゃない…」
そう強い瞳で言われ
私はとりあえずそれに大きく頷いて、橘先輩をなだめた