キミがいた夏~最後の約束~
「だいたい、学生の身分であんな高いものとても買えないですよ…
それに先輩も…学校で会うじゃないですか…」
なんだか恥ずかしくなってそんな正論をツラツラと並べてしまう
「学校以外ではどうすりゃいいの?」
「学校以外でって…伝えたいことがあれば会って伝えます!
口でハッキリ言います!」
私は繋いでいない方の手で、拳を握りながら得意満面でそう言い切った
我ながらいいことを言ったっと思いながら
「んじゃ言って?」
「え?」
「聞いとくから美鈴の俺への気持ち、今言って?」
え!?
先輩は今度はねだる様な目を向ける
それを見ただけで自分の顔に熱が集まっていくのを感じる
「え…え…あの…あのあの…」
私の気持ち?
好きって?
今言うの?
告白するの?
「あの…」
「ぷっ…クックックッ…」
え?
隣を見たら何が可笑しいのか思いっきり笑っている橘先輩
「お前、『あの』言い過ぎ…ククク」
完全にからかわれた────!!