We're Square ････Savvy?

センパイ

虎達が帰って数分も経たないうちに先輩は来た。

「ちーなつっ。」

窓の外を見てた私の後ろから先輩の腕が絡まってきた。

女物の香水の匂いと一緒に。

「帰りましょっか、先輩。」

腕を絡めたまま私の髪を弄ぶ先輩に好意もなければ嫌悪感もない。

「付き合おっか。」て言われたときに彼氏が居なかったし暇だったから。



浅はかな行為に罰が当たったのか、なかなか動き出さない先輩を不思議に思い振り返ったら。

「んんっ？！」

｀先輩´と呼んだ声は言葉にならなった。


ファーストキスじゃないけど。
一応彼氏だけど。

先輩とはそういった事をする気になれない。

首筋にキスマークつけて、女物の香水プンプンさせてるヤローなんかと。


「んんんっ！」


頭部をガッシリ抑え込まれ、先輩の肩を押してもビクともしない。

首筋から鎖骨、徐々に下におりてくるもう片方の先輩の手の動きに肌が粟立ってきた。


・・・もう、無理。


「んがっ！」

「っっっ！！」


勢いよく肺に酸素を送り込んだが早いか、先輩が踞ったが早いか。

限界がきた私は思いっきり肘鉄を食らわした。


それだけじゃおさまらない私は、しゃがみ込んでいる先輩に目を向けると足を振り上げた・・・・けど思いっきり空振った。

「クソが。」

ノンノンノン、私じゃないよ。

女の子だもん。
クソなんて言わないもん。