We're Square ・・・・Savvy?
ヒドいじゃん!
乙女の口にバナナ突っ込むなんて。


文句言ってやりたかったのに。

「寝てるんですかい。」

「・・・。」

「母様放置ですか。」

「・・・。」

「母様。」

「・・・。」


「予知夢かもしれない!月からの者がオレを迎えに来る夢見たぜい。現世でもかぐや姫ってオレって何て罪な男なんだろーか。フッ。護衛なんて必要ないから。君達との別れはさび、ぐぉっ!!」


「母様起きてんじゃん。」

「・・バナナ。」

「えっバナナ?!もう全部食べちゃったよ。言うの遅いって。もう1本持ってきてないの?」

「森川。」

「虎のじゃなかったの?森川?!もりかわー。バナナちょーだいよ。寝てる場合じゃないって、起きなさいよ。」

「起こすな、ウルさくなる。」


・・・森川の存在って。

このとき初めて森川が憐れだと思ったのは内緒にしておこう。


「バナナついてんぞ。」

「んがっ。」

「涎までつけやがって。マジで女捨ててんじゃねぇぞ。」

「私しゃ立派なレディーだい。」

「どこがだか。」

「・・・・・・ねぇ、それって。」

「あっ?」

「タオル。」

「あぁ。」


虎の手にある真っ赤なタオル。
今、私の涎を拭いた真っ赤なタオル。


「何っ?!そのニヤリ。」

「共犯だ。」


やっぱりーーー!
それって赤鬼のじゃん。

何で何で?どっからかっさらって来たの。


「知ーら」

「知らねぇとは言わせねぇぞ。」


ヒーーーーーーー!!

虎さん、お顔が悪どいです。
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