We're Square ・・・・Savvy?
グループ名が`西様´って事には触れないでおこう。
どうせ森川がしたんだろうから。

それよりも私は目の前にあるジャガイモをどうにかしないといけない。


「西くぅ~ん。そんな事しなくていいからさ。」

「西見てみろ!この軽やかな包丁裁きを。いでっっ!」

「西くんは座ってて。」


少し離れたとこに居る虎は、人参を持つと森川が横から奪い取り出血騒ぎを起こしてた。

手持ち無沙汰になった彼をグループの女子が西様専用の椅子に座らせてるけど、絶対あんなのに座りたくない。

キラキラ電飾がついた`西様´って書かれてある椅子になんか。

電気はどっから引っ張ってきたんだ。



まあ椅子はどうでもいとして、問題はジャガイモだ。


私料理得意なんだよね。

1度でいいから言ってみたい。
恐らく一生言うことなさそうだけど。


そりゃっ!!

「やめとけ、そりゃあ人殺しだ。」

包丁を握って振り上げた手をとめたのは虎だった。

「ははっ。」

「貸せ。」

「やっば現代男子は料理くらい出来なくっちゃね。」


私から包丁を奪った虎は見事な包丁裁きを披露賜った。


「料理くらい、な。」

「そーそ、じゃないと可愛いお嫁さん貰えないもん。」

「千夏はそれ以前の問題だけどな。」

「うほっ。」

「それじゃあな。」


それを言っちゃーおしまいさ、旦那。

いや、ね。
私だって頑張ろうとはしたのよ。
したんだけどさ。


「虎って器用だよね。」

「別に。」

「・・・・。」

「・・・・。」

「・・・・。」

「千夏に比べたらな。」

「見なくていいからソレ。一応頑張ったんだから。わわわっ憐れんでる、それって私?無惨なジャガイモ?!」

「別に。」
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