We're Square ・・・・Savvy?

「そうだ!西の分も買ってこようか?!」

「集合時間7時半だからな。」

「ういっす。」


人がまばらになった放課後の教室は枕について語る森川の声だけが響いてる。


「森川うるさい。」

「ごめんよ西、気がきかなくて。やっぱ西の分も買っておくべきだったよな。ちゃんと今日買ってくるから機嫌直してくれよ。」


お前が黙ってたら虎の機嫌は直るだろうよ。


「千夏帰んねーのか?」

「んー、先輩と約束してんだよね。」

「あぁ、アレか。」

「ちょっ、アレって。」


私の彼氏をアレと言っちゃう虎は1週間前から付き合い始めた先輩の事を良く思ってない。


「先輩、宿泊研修の実行委員やっててちょっと遅くなるんだって。」

「ふーん。」

「たぶん後ちょっとで終わると思うから教室で待ってるよ。」

「大山さんって彼氏とラブラブなんだね。さぁ西!オレらもラブラブして帰ろうじゃないか。」

「7時半だからな、寝坊すんなよ。」

「うぃー、分かった。」

「じゃーな。」

「あっおいっ、西!待ってくれよ。」


枕男を無視しながら何度も言われた忠告。

体育祭は寝坊しても途中参加出来るけど、明日はそうもいかない。

寝坊したら置いてけぼりだ。
そうなりゃ単位が危ういぞ。


「にしーーー!」


教室には誰も居なくなり廊下に響いた森川の声にまたイラッとした。
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