君に伝えたいことがあるんだ

そういうものなの…？
私には分からなすぎて、首を傾げた。

「今は、分からなくても後からわかるわ。ということで、今日から私達の家族よ。よろしくね、ちはるちゃん。」

田島のお母さんは、ニッコリと微笑んだあと、私を抱きしめた。
びっくりして、体が固まる。
でも、その暖かさに胸がいっぱいになる。
断ろうと思っていたのに、私は返事してしまった。

「……はい。」

返事をした瞬間、ポロッと頬をつたう冷たい感触。

「私は、田島明恵。あきちゃんってよんでね♪」

明恵さん＝あきちゃんは、私の涙を拭き取りながら、また微笑んだ。