空を見上げる皇帝ペンギン。
隣を見る。色の抜かれた髪の毛がストレートでキラキラしていて、ナチュラルメイクがバッチリ合っている。私は、すぐに言葉が出なかった。
「え、」
「違った?さっき仲良く話してるの見たんだけどなぁ。」
「…えっと。」
私は、知ってる。こうやって自分のペースで話を進めて行くのは、自分が相手より余裕がある人なんだって。そんな嫉妬みたいなことを考えて、また腹痛が戻ってくる気がする。
剥き出しにしている足が、虚しい。
「ほら、またシュートしたよ?」
言われて視線を周防くんに持っていく。丁度こっちを向いた。