空を見上げる皇帝ペンギン。

周防くんよりちょっとだけ前に居た私の手を取ってブンブン振る。言葉からも手からもそれが伝わる。草野さんの視線が私から周防くんに移ると、急に手を離した。


「じゃあ、あとは楽しんで。良いクリスマスを!」


手を振る。私も「ありがとうございました。」と返して行った。

そういえば、周防くんの質問に答えていない。答えようと見上げる。


「誰にも何も言われて無いよ?」

「そうか、なら良かった。」


手を差し出されて、躊躇い無く繋ぐ。周防くんの車でマンションに帰る途中に夕ご飯を食べる為にレストランに行った。



< 125 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop