空を見上げる皇帝ペンギン。
私は、クリスマスに周防くんにあの言葉を言われてからフワフワとした記憶しか無い。あれから、キスもしてない気もする。どうやって別れたのかも、ちゃんと覚えていない。
本能的に、周防くんを傷つけてしまったのは分かっていた。
ただ、どこをどうして傷つけてしまったのかが分からなくて、何を謝ったら良いのかも分からない。メールも電話も出来ていない。
「私って、かなり自分勝手なんです。」
「藪から棒だね。」
「小さい頃から、自分では気遣ってるつもりなんですけど空回ったり裏目に出たり、大体の被害者が弟なんですけど。」