空を見上げる皇帝ペンギン。
中学の時点で、完全に不良と化してしまった弟をお母さんと私の女二人では成す術も無く。高校はなんとか押し入れて…今に至る。家庭内暴力とかは無いから、まだその辺は大丈夫みたい。
「母さん、姉ちゃん帰ってきた。」
て、ちょ。ただいまは?
リビングに戻っていく慶睡の後に着く。その背中は前に見たときよりも広くなっている気がした。
リビングにはコタツに足を入れるお母さんと、隣で丸くなるゴールデンレトリバーのルビー。窓際の檻の中に居るのが、リスのフラッグとバター。
三匹にただいま、と言ってからお母さんに言う。