空を見上げる皇帝ペンギン。
言い訳を心の中で呟いて、階段を上っていってしまう足音を聞く。
周防くん、こっちに気付かなかった。
1人でヘラリと笑ってみた。虚しくて悲しくなった。私は、臆病だ。
今から、どうしよう。コンビニかどこかで充電器を買って、誰かに迎えに来てもらえないかな…。慶睡、桃葉ちゃん、近江くんには流石に…、あ、三枝さんは、
「どうしたんだよ?なんか忘れたのかよ?」
声と足音が近付いた。
周防くんの、友達の方。
隣に影が出来る。
「緋睡?」
上を見上げた。