空を見上げる皇帝ペンギン。
色々、話した。
緑川さんという人に告白されたこと。そのまま周防くんの家に来たこと。携帯の充電が切れてしまったこと。
「…私、本当は最初。嘘だと思ってた。」
「何が?」
周防くんの腕に頭を乗せながら言う。周防くんはそう返して、頭を撫でてくれた。
「周防くんと、付き合うってこと。
遠距離だし、すぐに連絡も取れなくなるんだろうなって思ってた。だから、多分、どんどんマイナス思考になってって。」
「…うん。」
「この前、周防くんを傷付けちゃった。」
頭を撫でる周防くんの手が、耳に頬におりてくる。