空を見上げる皇帝ペンギン。
向日葵のような笑顔。私も、こんな風に強い人になれるだろうか。後輩を守ることの出来る、強い人に。
そう考えて、少しだけ三枝さんは周防くんに似ているのかもしれない、と思った。
「こんにちはー。」
「こんちは。」
桃葉ちゃんに続き、近江くんも挨拶する。そういえば、近江くんと三枝さんは同じ学部。面識があるのかもしれない。
挨拶を返した三枝さんは、私を見て更にニコニコと笑う。
「元気みたいで良かった。あ、緋睡ちゃんの彼氏って、弟くん剣道やってるよね?」
「え?どうしてそれを?」