空を見上げる皇帝ペンギン。
しかも周防くん、もしもってついて無いよ。それは、もしもじゃないってことなの?
期待してしまう。
期待が膨らんで、はじけて萎んで。元の大きさどころか、原型も留めないほど小さくなってしまったら。
「嫌なら嫌だと、はっきり言ってくれて構わない。」
首を振る。嫌なわけが、無いよ。
それを見て、苦笑するより自嘲するような微笑みを浮かべた周防くん。
周防くんの奥に、黒い闇が見えた気がした。
「…自惚れてるんだ。俺は自分に。
馬鹿みたいだろう?」
どう返答すれば良いのか分からない。