空を見上げる皇帝ペンギン。

そうしたら、寝室にあるあの引き出しに大事にしまってあるネックレスが似合うようになっていれば良い。


午前中に三枝さんは家に帰っていった。


夕方から、本屋のアルバイトがある。何事も無く終わって、携帯を開いてみる。新着1件、と点滅する文字に笑みが零れる。

冬の夜は寒い。ホッカイロを持って来なくちゃ、と考えていても忘れてしまう。

『…それは今流行っている挨拶なのか?
バイト、気をつけて帰ってくれ。』

おやせみのことだよね、周防くん。違うの、全く違うの。

あれは私が生み出してしまった間違いなの。



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