空を見上げる皇帝ペンギン。

朝ご飯を一緒に食べて、二人でテレビを見ていた。同じお笑い芸人が好きだということが分かって、嬉しくなる。

肩を並べて笑うのは久しぶり。

少し周防くんを盗み見るけど、先に周防くんがこっちを見ていてバッチリ目が合った。少しだけ、二人の間の時間の流れが止まる。

瞬間、周防くんの気配が近付いて唇が重なった。短く重なって、すぐ離れる。目を開けようとしたらもう一度重なって、次は長かった。


「…ん、」

「そういう、」

「うん?」

可愛い声は出さないでくれ、と言われて顔が紅くなるのを感じた。



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