空を見上げる皇帝ペンギン。

ズルいズルいズルいズルいズルいズルい!
そうやって、可愛いとか言わなそうに見えるのにサラッと言ってしまう辺り、ズルい!

私は反論出来ずに口をパクパクさせているだけ。


「…何か?」

「何でもないデス。」


首を振った。私は体制を整えてテレビに向く。画面の端に映った時間はもうすぐお昼の時間。

お昼ご飯の時間だ、と頭が勝手に働いて話題を変えようと口を開く。


「お昼、どうする?」

「外で食べよう。夕飯の買い物とか、しなくて良いのか?」


なんて鋭いのだろう。常に私の冷蔵庫は卵やハムやチーズ以外飲み物しか入っていない。



< 51 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop