空を見上げる皇帝ペンギン。
用意をして、部屋を出る。鍵はちゃんとチェックをした。
周防くんの車に乗るのはあのペットショップで会った時以来。助手席に乗って、やっぱり運転免許を取ろうかと考える。そっちの方が電車とかを使うより良いし、ちょっと遠いスーパーにもすぐ行ける。
「ネックレス、やっぱり気に入らなかったか?」
「…え。」
思い出すことは同じらしく、あの日もらった某有名ブランドの箱が脳裏に浮かぶ。
「あれは、寝室の引き出しに大事にしまってあるの!」
気に入らなかったわけじゃない。ただ、あれをつけて大学には行けない…。