空を見上げる皇帝ペンギン。
でも、考えてそれは違うと思った。
きっと、いつも身につけて居ないものを身につけた私を、すぐに周防くんは見破る。違和感っていうものに敏感な人だから、すぐに気付く。
優しい人なんだ。周防くんは、誰より。
「私、運転免許取ってみようかな。」
「自動車のか?」
「うん。」
赤信号で止まる。勢い良くこっちを見た周防くんは首を横に振った。え、私は受かる見込みが無いってこと?
「止めてくれ。交通事故なんかにあったらと思うと、気が気じゃない。」
「車じゃなくても交通事故にはあうよ?それに、周防くんのところに早く着く。」