空を見上げる皇帝ペンギン。

お金は愛じゃない。

多分、周防くんがくれたあのネックレスが嫌だと思わないのは、周防くんの気持ちが籠もっているからだ。金額とか、関係無く周防くんがそれを選んでいてくれたなら、と想像したことが事実だったら良い。


「…気持ちは、沢山あるんだ。だから、迷ってる。」


気持ちの方が多すぎて、金額がついていかない。本屋さんのバイトで精一杯で、足りているくらいなのに。


「よし、ではもう一回入って買いましょう!とことん付き合うよ!」

「え…もしかして、同じところ?」

あったりまえださんだよ!とよく分からない桃葉ちゃんに引きずられるようにして元の場所へ戻り、かれこれ2時間ほどして買い物を終えた。



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