空を見上げる皇帝ペンギン。
ヒグマのように力強く





駅構内にクリスマスソングが流れている。キラキラと光るツリーも飾ってあって、幼い子供達がそれを見上げている。私も同じように見上げていて…私もこの子達と同じ?

ハッと我に返って、下の方を見るとやっぱり同じようにツリーを見上げる子達。しょうがないよね、綺麗だもの。それに、私の方の最寄り駅はこんなにクリスマスで賑わっていない。

周りを見回すと恋人達ばかりで、ちょっと俯いてしまう。それは、クリスマスイブだから。


「周防くんまだかな…。」


小さな声で呟いても、誰も気付かない。ボストンバックを斜め掛けしている私は結構目立っていると思うけど。



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