空を見上げる皇帝ペンギン。
クリスマスツリーの前にいるよ、とメールを送って20分。
近くのベンチに座って、晒されている足の上に手を置く。この前桃葉ちゃんと一緒に買ったスカートを穿いてきた。でも、少し、いやかなり失敗だったと思う。
…お腹痛い。
本当に子供だ。
ぐるぐるとくだらないことを考えていると、視界に背の高い人が映った。
「周防くん。」
呼ぶと、こっちを向く。きょとんとした顔をして普通の顔に戻って口を開いた。
「…緋睡。」