せめて、一緒にいてよ。
第一章
-side:Satsuki-






――コンコン、コンコン…



さっきから煩い。

そんなに会わせたいの?

あんな人と。




「お嬢様? 紳也様がお見えになりましたよ」




あー…なんて嫌な響き。

それなのに、あたしに聞かせてるの?




「お嬢様ー?」



あー…もうっ!




――バンッ



「煩い!! あたしは寝るのよ、黙りなさい!」




――バタンッ!!



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