鈍感モテgirl
──翌日。
あたしは一人で学校(教室)まで行きたかったのに……
……何で隣にいるのかな…!?
──30分前。
『あたし、先に行くからね』
『あー、ちょい待て』
『何でよ!
遅刻したくないの!』
『一緒に行くくらい別に減るもんじゃねぇじゃん』
──というわけで、隣には暁。
─ガラッ
教室のドアを開けた瞬間、あたしへの視線。
もちろん言うまでもない。
──隣には暁がいるからであろう。
こういうのが嫌だから一緒は嫌だったのに。
「あ、菜穂。おはよ〜」
「おはよッ♪亜矢」
茂原亜矢(シゲハラアヤ)は、さっき挨拶をしてくれた子。
入学してすぐに友達になった。
「今日も視線が…ね?」
「それもこれも暁のせいだよ」
「暁って呼んでんの?
小林くんのこと」
「…まぁ。
呼べと命令形で…」
ふぅ…
と、あたしは溜め息をついた。