鈍感モテgirl



「……ってかさ、
何であの時、あたしの名前を言ったの?」



さっきから一番、疑問に思ってたこと。


何で、入学式にあたしの名前を言って、
壇上に上がらないといけなかったわけ?


し・か・も!!
何?あの盛大な拍手は…?


意味が分からないんですけど。



「…あぁ、あれ?
お前、知んないわけ?」


「"知んないわけ?"って言われても知るわけないじゃん!」


「…ぷっ。
アホじゃん」


「あ、アホアホ言い過ぎ!アホ言う奴がアホ!!」


またまた大声で言ってしまった。




「……で、一体何なの?」


「お前さ、知らずにここに来たわけ?」


「…うん?」


「ここの学校ってさ、入試成績優秀者な奴が、
彼女候補の名前言うんだぜ?」


……彼女…候補?


あたしの頭のてっぺんには?マークが。


「…え?
誰が成績優秀者?」

「…俺」

「…彼女候補は?」

「お前」

「お前…って?」

「…お前だよ。岡田菜穂」







「うぇっ〜!?
あ、あたし…??」


「…反応遅っ」



何で…何で……



あたしなのぉお!?


しかも、こんな奴の……



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