青薔薇姫



気付けばもう昼過ぎ。


家の中は、大きな家具以外全部なくなっていた。


こんなに持ち出しても、困る人はいない。


この家にはあたししか住んでいないのだから。


ふと向かった先は、お兄ちゃんのところ。


「1人じゃ……かわいそうだよね。」


あたしは仏壇の隣にある、黒い額に入ったお兄ちゃんの写真をバッグに入れた。


「………よし。」


今は……5限が始まったくらいかな。


学校も……辞めなきゃね……。


あたしは私服で学校に行った。




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