青薔薇姫
半分やけくそになっていると、諦めたのか、腹黒悪魔……もとい尚希の許しをもらえた。
やったぁ♪!!
やっぱりその気になれば尚希にも勝てるんだなー♪
浮かれながらケーキに手をつけようとしたときだった。
「10分で食べなければ太平洋の中心に沈めますね。」
……腹黒悪魔降臨。
「……っ…はい…。」
やっぱり尚希には逆らえない。
いや、逆らったら殺される……。
前にもこんなことがあった。
「早く食べないと、ノコギリで両足を切断します。」
そう尚希が言ったとき、僕は冗談だと思って適当に流していた。
でも、しばらくして尚希を見ると、手に大きなノコギリを持って、黒い笑顔でニコニコと笑ってた。
「何か♪?」
「い…いえ……申し訳ありませんでしたっ!!」
「分かればいいですよ。」
「……。」
僕はこのとき初めて、尚希に逆らったら殺されると悟った。