青薔薇姫
冷ややかな目で俺を見る陽月。
「陽月はどこかの族に入ってるのか?」
「……よく聞かれます。きっとこんな見た目だから。どこの族にも入ってませんよ。」
「そうか……。」
「でも、お兄ちゃんがどこかの族の総長だったらしいから、不良慣れはしてます。あたし自身も何回も絡まれたりしてるし……。」
……っ!!
俺の予想は確信に変わった。
「陽月の兄貴って………柚歩か?」
そう言うと、陽月は目を丸くさせた。