青薔薇姫
……いつもそうだ。
何もしてないのに不良から絡まれ、さらには髪や目がどうこうとうるさいんだ。
絡んでる不良だって、人のこと言えないほどカラフルなのに…!!
「そうやって…っ、初対面のくせに……何も知らないくせに…っ!!
他人から勝手な指図されるのがっ…、一番嫌いなんだ…っ!!」
いつの間にか声が震えていた。
頬に温かい"何か"が零れた。
その"何か"を見られたくなくて、制服の袖で拭いた。
「どうぞ。」
あたしの前に差し出されたホットココア。
「……ありがとう。」
あ、それ僕のココア……なんて声が聞こえたけど、今はスルーしてココアを飲んだ。