青薔薇姫



あたしは3人としゃべっているうちに、この空気が好きになっていた。


お兄ちゃんが死んで以来、こんなに楽しい時間を過ごせたのは初めてだったから。


ただ……1人だけ……。


紫苑は輪の中に入って来なかった。


……あたしがいるから?


それだったら、すごく申し訳なく思えてきた。


紫苑の居場所を、あたしが奪ってる気がして…。


「瑞華、余計なことは考えなくていいですよ。」


「尚希…。」


「紫苑なら大丈夫です。ああ見えて、意外と瑞華のこと気に入ったみたいですよ?」


クスクス笑う尚希。


「そうかなぁ……。……ってか尚希エスパー?」


「違いますよ。瑞華が分かりやすすぎるんです。まぁ彰人と零也には分からないでしょうけどね。」


サラッと悪口言ってるし!!




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