【短編】愛していたよ.....

私は徐に強化ガラスの向こう側を見た。



そして、私は目を見開いた。



だって、其処には、愛していた人がいたから。



ごめんね。



ありがとう。



今でも愛してる。



幸せになってね。



色々な思いが頭の中で駆け巡る。



それを全部知っているかのように、君は微笑んだ。



そして、口パクで何かを伝えて来る。



い・ま・で・も・あ・い・し・て・る



何を言っているかが分かって、目を見張る。



君はこの期に及んで、そんな事を伝えてくるんだね。



残酷な人だね。



これじゃ、後悔しちゃうかもしれないじゃない。



そう思ってると、もう1度、何かを言い出した。



で・も・な・に・よ・り・も・は・り・の・し・あ・わ・せ・を・ね・が・う



その言葉に泣きそうになった。