純情☆デビル
好きな女子に密着され、平常心を保てる男がどこにいるのだろうか。


ヤバイ、最強にヤバイぞこのシチュエーション!!


「豊平、離れろ………」


いつものオレみたいに起伏の無い声で言ったけど、豊平は離れない。


どこか遠くの方で、木岡先生のマイク越しの声が聞こえた。


『遂に始まりました、コスプレ大会!司会は私・木岡 学が担当させて頂きます……』


「オイ豊平、コスプレ大会始まっちまったぞ、離せよ!」


「―――こんな私じゃ、関波君に釣り合わないのは分かってる」


………え……


「でも、ちゃんと伝えたいの」
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