いつか会えるね
プルルルルッ…
プルルルルッ…


「あっ…。時間だ…。」

やめるどころか、首に大きな音をたててキスをする。

「ねぇ!時間だよっ。」

プルルルルッ…
プルルルルッ…


「ちぇっ。」


廣田くんが、ガバッと起き上がって、受話器をとった。





手をつないで、外へ出る。


風が冷たくて、体をぴったりくっつけた。


「離れたくないね。」

心を読まれたみたいで、ビクッとした。


「うん。」


「うちに来て?」


「…うん……。」


つないだ手が温かい。


温かい手に導かれるまま、タクシーに乗り込んだ。




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