いつか会えるね
家に入ると、すぐキッチン。

白い、おしゃれな冷蔵庫。

流しに、積まれたお皿。

キッチンを抜けて、部屋に入ると、可愛い花柄のカーテンが目に入った。

「カーテン可愛い。…でも、なんで片側だけ…?」

左側の窓ガラスが、外の暗闇を映している。

「二枚入ってると思ったんだよ!したら、一枚しか入ってなかったんだよね~。」

窓のほうへ、寄って行く。

「見て~。しかも、長さ足りなかったの!」

カーテンは、床から30cm浮いていた。


「…ぷっ。」


吹き出してしまった。

「何これー!」


「ここだけあれば、いいじゃん?外から見えないよ。」

たしかに、アパートは通りから、中に入っているし、目の前の民家は、ちょうど良く、窓がない。

「自分で選んだの?」

だってベージュに花柄だよ。赤いサクランボがアクセントになってて、すごく可愛い。

「そうだよ!可愛いと思って!」

「…うん。可愛い。」

「ヨカッタぁ!」

私の疑惑も気付かず、ニコニコしている。

まぁいいか。




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