いつか会えるね
なぜか隣でニコニコしてる正輝くんを見上げた。

「やっぱり、もう一人呼ぼうかぁ?」

3×3では女の子足りないじゃん。

「え?いいよー。オレと話してればいいじゃん。」

そういう話だっけ?

「あっ。ココっ。」

私の思考を打ち切って、正輝くんが階段を指差している。

「うん。」

後ろを振り返って、みんながついて来てる事を確認して、階段を昇った。


メタリックな階段が、四方を囲む。


自分が異空間に迷い込んで行く様な感覚に襲われた。


不思議の国のアリスみたいに…。


アリスは階段を昇ったわけじゃないけど…。


アリスのくぐった穴は、こんなにギラギラしていなかったけれど…。




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