いつか会えるね
「なんで冷たくするの?」

またその話…。

「別に普通にしてただけだよ。」

「普通ってさぁ。あんな事までした仲じゃん。」

何を言っても仕方ない様に思えて、窓の外に目をやった。

「え?こっちじゃないよ。」

「うん。ちょっと遠回りして帰ろ。」

家の方向からずれて、新興住宅街に入って行く。

家がなく、造成されただけの道に停まる。

何だか嫌な予感がする。

「景子ちゃん…。」

体を引き寄せられて、キスされた。

抵抗する気力もない…。

「だって、ヤりたかっただけでしょ?」

本当にめんどくさくなっていた。

「…………。」

「一回しただけで、仲良くしなきゃいけないわけ?」

「……メールしなかったから、怒ってるんだね。」

そういう訳じゃないんだけど…。

「ごめんね。メールするから。」

なおも、唇をくっつけてくる。

「ねぇ…。舐めて。」

また有無を言わせぬ口調だった。

「えっ?こんなトコで…?やだ…。」

「舐めてよ…。」

ぐっ…と力強い手が、無理矢理、私の頭を下げた。




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