いつか会えるね
会計を済ませて、駐車場に出た。

やっぱり、田中さんの車はない。

気が付かないはずだよ…。

「歩きですか?」

「あっ。うん。」

「こないだのお返しに送りますよ。」

「えっ。近いからいいよ。」

「えぇーー。んじゃいいですけど…。」

「…んー。んじゃ、送ってもらおっかな。」

「はい。どうぞ。」

一緒に車に乗り込む。

田中さんの家は、本当に近かった。

「んじゃ、ありがとね。」

「いえいえ。近くて、あんまり意味なかったですね。」

「ううん…。」

ドアに手をかけて、止まった。

「あのさぁ。」

「はい?」

「あの…。」

「はい。」

「……。」




どうしたの?





< 240 / 280 >

この作品をシェア

pagetop