いつか会えるね
「いやぁ、しかし、試験で太ったんだけど」

私が言うと、美穂がしげしげと私を見て言った。

「そういえば…」

私は、顔には肉がつかないタイプで、昔スポーツをしてたせいなのか、全体に肉がついて、丸っこくならない。

自分で言うのも何だが、体重ほどひどいとは、周りの人からはわかりにくい。

のに、わかるって事は、やっぱり60kgの壁は大きいのだ…。

「でしょ…。困りましたよ。これ」

そこで、隣りで聞いてたアンナが入ってきた。

「全然だいじょおぶだよぉ。ちょうどいいよぉ。ねー。りょーこぉ」

「うん。全然大丈夫」
なにが大丈夫なんだ!

とは言えないから、

「えぇーまじやばいよ。いいなぁ二人は痩せてて」

って、頑張って返した。

「だって、男の子ってぇ、あんまり痩せてる女よりぃ、少しぽっちゃりしてる方が好きだよぉ」

少しぽっちゃり?!
かなりだろ!!

「景子ちゃんは、ムネが大きいから、そう見えるだけだよ~」

「うちらなんて、ムネないもん~」

はいはい。もういいですよ…。

痩せてる子って、目が悪いのか?

それとも、嘘つき?

どっちもかな……。


< 7 / 280 >

この作品をシェア

pagetop